co-voiturage コ・ボワチュラージュとは?
いわゆるカー・シェアリング。
公共交通網が日本ほど発達していないフランスではごく一般的な移動手段で、高速の入口近くなど、いたるところでコ・ボワチュラージュ用の駐車場を見かけます。
引用:http://www.bordeaux-metropole.fr/deplacements/covoiturage
車を持ってない人にとったら電車より安く移動ができ、車を出す人は、ガソリン代や高速代の節約になる。
みんながマイカーを使うよりエコだし、しゃべりながら車移動したほうが楽しいじゃん!
と、理想的に思えるco-voiturage。今回は、一番有名なこちらのサイトをご紹介。
Bla Bla Car
サイトはこちら
利用者は2000万人(2015年時点)。2004年創立時はcovoiturage.frという名称でしたが、2013年に現在のBla Bla Carへサイト名が変更されました。
利用方法は簡単!
出発地と行先、出発日を入力して検索かけると、その経路で移動する予定の車がリストアップされます。
待ち合わせ場所やルートなどを確認。
お値段だけでなく、おしゃべり大好き、ペットの持込、禁煙、高速利用など、いろんな条件を見比べましょう。運転手さんが過去に乗せた人から評価(☆1~5の5段階評価)やコメントがついていたらそれもチェック!
不明な点は予約する前にメッセージ欄で質問しましょう。待ち合わせ場所や出発時間など、ちょっと融通してくれる場合もあります。
納得したら予約画面へ。銀行のカード番号などを入力したら予約完了です。
予約完了後はお互いの携帯番号がメールで送られてきます。サイトを通してプライベート・メッセージを送ることもできます。
メリット・デメリット~気になる安全性は?!
co-voiturageの良いところ
安い! たとえばボルドー・ナント間を電車移動すると、60ユーロくらい。しかもTGVが走ってないため、約5時間かかります。co-voiturageだったら、25ユーロ以下で3時間ちょい。
「こらーフランス国鉄!高いのに遅いって、なんでやねん?!」と叫びたくなります。
出会いがある。
いろんな職業・年齢の人とフラットに話す機会がもてるのがco-voiturageの魅力。
私がこれまで乗り合わせた人たちを思い返しても、学生、営業マン、大学教授、カメラマン、軍人、レストランのボーイ、ガラス職人、看護士・・・多種多様です。
初対面の女5人で恋話で盛り上がったこと、イギリスでタクシードライバーになりたいアルジェリア人の車で、日本から来た私とオーストラリア留学から帰ってきたばかりのフランス人女子がそれぞれ熱く夢を語り合ったこともありました。
基本、co-voiturageをする人たちはSympa(感じが良い)。
そして、リアルなフランス社会が垣間見れます。
co-voiturageの困るところ
時間に余裕のないときは要注意!予約完了後は、告知を出してる運転手さんと直接交渉。時には前日に「待ち合わせ時間を変更してもいい?」とか連絡が入る可能性もあります。よく言えばフレキシブルですが、こちらに急ぎの用事がある場合は非常に困ります。
移動中、寝れない
いや、後部座席で隣がスマホばっか見てて会話がない時とか、運転手が気を使って「良かったら寝ててもいいよ」って言ってくれた時は爆睡しますが、疲れてて眠たい時にかぎっておしゃべり大好きな運転手の助手席で5時間しゃべりまくりでげっそり・・・なんてことも。
本気で疲労が極まっている場合は電車移動のほうがいいかもしれません。
当たりはずれがある!
運転手といっても一般人なので、プロのサービスを求めちゃいけません。
小っちゃい車の後部座席のまんなかで、でっかい男2人に挟まれて窮屈な思いして長距離移動することになったり(これは予約時点で「後部座席は2人まで」と表示されるようになり改善されつつあります)、
出発の朝になって車が故障したと運転手から連絡があって焦って他の車を探したことや、高速を利用するとアノンスに書いてあったのに、出発直後に「高速代が高い」とか言い出して到着予定時間から1時間遅れた、そんなトラブルもありました。
渋滞に巻き込まれて到着が遅れることも。
しかし、悪名高きフランス国鉄より、よっぽど時間通りに移動できる気がします。ストの心配もないし。
気になる安全面は・・・?
日本の友だちにco-voiturageの話をすると
「見ず知らずの人の車に乗るなんて信じられない!危なくないの?」
「日本だったら絶対変な犯罪が起きるよね」
と、警戒心むき出しのネガティブな反応が返ってきて、ちょっと悲しくなります。
私はこれまで数え切れないくらいBla Bla Carを利用していますが、今のところ犯罪に巻き込まれたことはありませんし、山に連れ込まれて身包みはがされたなんて話も聞いたことがない(笑)。
2011年にサイトが数%の手数料を取るようになってから、かなり安全性が高くなり、利用しやすくなりました。支払いはサイト経由の銀行引き落としで、運転手と現金のやり取りをする必要も無いし。(以前は目的地についてから現金手渡しだったから、いろいろとトラブルがあったようです)。
利用後に運転手・同乗者が相互に評価をつける仕組みになっているので、何十件も高評価を得ている運転手を選べばまず安心です。
2015年にはインドやメキシコ、ブラジルにまで進出したBlaBlaCar、もしかしたら数年後には日本でも当たり前になるかも?!
投稿者プロフィール

-
フランス語・英語通訳案内士。
合計7年間のフランス滞在で、ワーホリ、語学留学、学部留学、美術館でスタージュ、修士号取得、フランス人とPACSなど様々な経験をする。2017年日本に完全帰国し、大阪市在住。得意分野は観光、文化芸術分野。旅と美術館巡りを愛する。そんなダリアの日常ブログはこちら。
最新の投稿
フランス語2020.09.14挫折しないフランス語学習☆Coucouをご紹介します フランス語2019.05.08【フランス語】その使い方、誤解されるかも?!要注意の単語集! TV・映画・音楽2019.01.22マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルがはじまりました! イベント情報・編集部からのお知らせ2018.06.01【報告】ふらんぽんがラジオに出演しました!