ライフ, 毎日の暮らし

ご近所のタイ人女性に見るかつての私

皆さんこんにちは!

来週の予定すら立てにくい、世界全体が前代未聞の混乱に巻き込まれていますが、お元気でしょうか。

 

今年の四月は学校が閉鎖(バカンス先取り)のプチ・ロックダウン。とはいえ、去年とは違って仕事に行けたり、外出の制限が緩かったり、みんな普通に出歩いていました。

我が家も温かくなって気持ちよくお散歩をできるのが嬉しく、ちょっと外に出てみたところ・・・大音量で聞こえてくる会話の声。

どこかの誰かがベランダで電話をしているようです。

よく聞いてみると、下の階に住んでいるタイ人の女性。うちの息子より1歳年下の女の子がいて、時々一緒に遊ぶご近所さんです。

私たちはしばらくレジデンスの下の広場で遊んでいたので、ちらりと彼女の声が聞こえてきます。訛りはあるとはいえペラペラのフランス語で、何やら仕事関係の予約を調整しているようでした。

この方、今の旦那さんと結婚したあと、長らく仕事を探した結果、知人のサロンでタイ式マッサージをするようになったと言っていたっけ。それでも去年のコロナの影響でサロンが閉店となり、「ロックダウンさえなくなれば自宅とか訪問型で開業したいんだけどね~」と言っていたのを思い出しました。

 

ここでふと思い出したんです。彼女と初めて会った頃の頃。

今から7年ほど前。私が渡仏してから1~2年たった頃だったでしょうか。時々レジデンスの階段ですれ違う彼女を見かけるようになりました。いつも通り挨拶をするものの、かろうじて聞き取れるかどうかという小さい声で返事が返ってくるのみ。夫に至っては「なんかあの人に避けられてる気がする」とまで言っていました。

フランス語で話しかけても通じず、余りにも交流を避ける感じがしていたので、そこに住んでいる(か、当時の彼のものとに通っている)人とはつゆにも思わず、ぶっちゃけそのお家のお掃除の方かなと思っていたんです。

 

それから数年後・・・私も彼女も出産し、急に交流が増えたところ、気さくで明るい方で、今では仲良く遊ぶ関係になっています。

 

そこで、ふと気づいたんですよ。

この女性の態度、なんか昔の私に似てる!?

思えば渡仏当初、一般のフランス人と話すのにめちゃくちゃ抵抗があったのを思い出したんです。ホントに最初の頃なんて、買い物に行くにもちょっと心の準備をしてからじゃないとびくびくしていたり。ご近所づきあいはほぼ100%夫任せ。すれ違うご近所さんとは挨拶はするものの、会話は極力避けていました。

今ではご近所さんと立ち話をしたり、買い物はもちろん、ちょっと複雑な電話なども平気でこなしている毎日。なんなら、日本での生活とほとんど変わらないんじゃないかと思います。

でも、考えてみれば、最初からそうだったわけではないんですよね。そして、急にここに至ったわけでもなく、時間をかけて少しずつコミュニケーションできる力を獲得してきたわけなんですね。

 

そのタイ人女性を見ていたら、私も最初はこうだったな。彼女が少しずつフランス社会になじんできたのと同じ道を私もたどってきたな。と改めて気づかされました。

どういう経緯でフランス人の旦那さんと出会ったのかなどは全く知らないのですが、渡仏当初は彼女はフランス語は話せず、旦那さんとも英語で会話していたよう。それが先日聞こえてきた電話では流暢にフランス語を話していて、すごいな!と尊敬するとともに、なんだかとても嬉しく思ったのでした。

 

フランスに来た日本人の方で気持ち的に焦ったり、フラストレーションを感じたりすることがあるというのは現実の話。私もそうだったし。それでもみんな少しずつ前進しているんだなと思った出来事でした。もし今現在そういうステップにいる方がいたら、心配しなくて大丈夫ですよ!すこーしずつ、開けてきますから!

 

それではまた~!

投稿者プロフィール

みきてぃ
ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。
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ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。