フランス, 旅行

マニアック観光地☆10年ぶりにブルターニュ“奇怪遺産”に行ってみた !

10年前、私がまだ日本に住んでいて夏休みに主人の実家のあるブルターニュを訪れた時、義両親と奇妙な場所を訪れたことがありました。その風景が忘れられず、ブルターニュに住むことになってからずっともう一度行きたいと思っていたのですが、先週末やっと行くことが出来ました。

その場所は「Les Rochers Sculptés(レ・ロッシェ・スキュルテ)」。有名な観光地サンマロの中心部から北東に5キロほど行ったRothéneuf(ロテヌフ)という地区の海沿いにあります。wikipediaでも紹介され、サンマロの観光ガイドにも載せられているのですが、とにかく謎めいたところで案内がきちんとされていません。その為余計行きたくなるのです。

サンマロに着いた辺りから小さな看板がいくつか見えてきて、その指示に従って進むと“Le Benetin”という大きなレストランの駐車場に入ってしまいます。「えっ?ここでいいの」と思ってしまうのですがそこが正規ルートなのです。しかし私達は今回別の場所に車を停め別ルートを探すことにしました。

近くに海を見渡せる散歩コースがあり、結構な人とすれ違いました。

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景色は綺麗ですが、わざわざこんな小さな散歩コースを歩きにこれだけの人が集まるとは思えません。カメラを持って行ったり来たりしている人も見かけたの で、私達同様「Les Rochers Sculptés」が目当てなのでしょう。正規ルートを見つけられず迷っているのか、それともわざと非正規ルートを選んでいるのか・・・。というのも、正 規ルートで行くと入場料2.5€がかかるのです。それくらい払えって感じですね。

でも「Les Rochers Sculptés」は海に面した岩壁にあり、レストラン脇にある入場口でお金を払うようになっているのですが、全体をきちんと柵で囲っているわけではなく、引き潮の時は脇にある砂浜に降れば岩壁まで昇るルートがあるのです。何とも管理が緩い・・・。その為、地元住民はお金を払わず、潮干狩りや散歩に来たついでに非正規ルートからLes Rochers Sculptésを見に来たりしているようです。でも皆さんはちゃんと正規ルートで行ってくださいね。非正規ルートは足元がとても悪く危険な上、迷います。私達も一旦進んだ散歩コースからは行けないことに気づき、かなり大回りしました。

 で、すっかり前置きが長くなりましたが、「Les Rochers Sculptés」というのは、岸壁に掘られた彫刻群のことです。

やはり、私たち同様非正規ルートから来て壁をよじ登っている人達がいました。

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  人物や、牛、人面魚など怪しげなものまで様々なものが岩に掘られています。

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1894年から1907年にかけて作られたもので、作者はAdolphe Julien Fouéréという元神父さんです。製鉄所の労働者のストを擁護する活動をしていましたが、うまくいかず製鉄所は閉鎖となりました。その心労が原因で病に陥り、聾唖となり、聖職を辞めることになりました。その後ロテヌフに移り住み、彫刻に打ち込むようになったそうです。13年かけて固い岩にハンマーとのみだけで300を超える像を彫り続けました。ブルターニュ地方にゆかりのある神話や歴史上の人物が彫られています。

岩肌一面にびっち りと掘られている為、全部見ようとするとどうしても彫刻の上を歩くことになってしまいます。自由にあるがままの姿で見られることは有り難いのですが、100年以上前の貴重な彫刻がこれ以上擦り減っていくことが残念で、複雑な心境になります。

今回正規ルート入り口にあるレストラン“Le Benetin”は入りませんでしたが、海が見下ろせるテラス席もあり、暖かい時期は夕日を眺めながら海の幸を食べられる素敵なところのようです。

投稿者プロフィール

loc-envel
留学したパリで縁あって仏人と結婚。約10年間日本で結婚生活を送った後、2012年にブルターニュへ移住。航空業界・旅行業界での勤務経験を活かし、モン・サン・ミッシェルとレンヌで日本人グループの通訳兼アシスタント業に従事。趣味は彫金、ジェルネイル、教会巡り、自然散策。訪れたブルターニュの教会は50超!?