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カフェオレボウルでおなじみ!ディゴワン・焼き物探求の旅

ボンジュール!

今日の記事は、ディゴワンの陶器について、そしてディゴワン陶磁美術館の見学のレポートです。

ディゴワンといえばアンティーク好きの人にはカフェオレボウルでお馴染みのはず。

私がディゴワンの陶磁器を知ったのはブルゴーニュに引っ越してきた数年前。

近所にあるアンティーク屋さんでディゴワンのカフェオレボウルを見かけたのきっかけです。お花模様のカフェボールは温かみのある赤が素敵でした。

調べてみるとディゴワンはブルゴーニュ地方にある町。『地球の歩き方』に載っているような大きな町ではありませんが(ゆえに見所はあまりないのだろう。。)、どうやら陶磁美術館があるらしい。ディゴワン陶器に魅せられた私。カフェオレボウルこそ買ってはないが(買えよ!)、これはさっそく現地に行かねばー!

ディゴワンてどんな町?

南ブルゴーニュのソーヌ=エ=ロワール県にあるディゴワン。県名にロワールとあるようにロワール川が流れる運河の町。ガロ・ロマン時代から中世にかけて貨物を運ぶ大事な輸送路となった運河のおかげで経済的にも発展しました。

ロワール川の上を流れる運河。1838年に完成した石橋を渡るオススメお散歩スポットです。 画像引用:http://www.digoin.fr/pont-canal.html

さらに19世紀には陶磁器の工場がたくさんでき、焼き物文化が開花しました。戦後は労働力として多くの移民を呼び寄せ活気をみせた町も、70年代以降はその多くがリヨンなど近郊の大きな町へと移ってしまい、ぐっと人口も減って活気も失ったまま現在に至ります。

もう誰もこの町が寂れゆくのを止められない哀しさは感じましたが、ロワール川付近は爽快だったり、石畳の素敵な一角が中心地にあったりでぶらりと訪れるには良い町でした。

ディゴワン陶器の歴史をざっくりと

地域一帯からガロロマ時代の焼き物や窯が発掘されたほどの古い焼き物文化を持つディゴワン。最盛期を迎えるのはサルグミンヌ(Sarreguemines)がディゴワンに窯を移した1879年からです。アルザス地方の陶器メーカーサルグミンヌは1870年に勃発した普仏戦争でドイツ領下となり、輸出時には重税を払わねばならぬことに。それから逃れるために、運河や鉄道が発達し、石灰や陶土など原料にも恵まれたディゴワンへと窯変えをしたのです。

そのため刻印は3種あり、「ディゴワン&サルグミンヌ」「ディゴワン」「サルグミンヌ」が使われていました。

その後サルグミンヌは買収され、ディゴワン&サルグミンヌも2007年で廃業。

ディゴワン焼きは現在もいくつか窯があり、その多くは業務用食器の製造がメインになっています。

いざ、ディゴワン陶磁美術館へ

町の中心地にある美術館。外観は地味ですが1742年に建てられたもので中に入ると歴史を感じます。

内部は時代ごと(ガロ・ロマン時代、18世紀もの、現代ものなど)にまとまって展示されています。







展示数はかなり多く、ところ狭しと陶器がひしめき合ってます。まるで、「これうちの屋根裏から出てきたディゴワン皿。もう使わないし、とりあえずここに置いとくか」と町人たちが置いていったかのようなテキトー感が溢れる、ゆるい美術館です。笑

でも焼き物好きには幸せな空間となっています。笑

美術館の中のショップでは見切り品のディゴワン焼きなどもが安く販売されており、記念に小皿を購入。ほぼ毎日ガンガン使ってますがすごく丈夫で気に入ってます。

以上、陶器に魅せられディゴワンぶらり旅のレポートでした!

ではまたー

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