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【フランスで働く】仕事探しのエトセトラ2~CVとlettre de motivation~

 

こんにちは。今日も良いお天気。コートダジュールからみきてぃです。

 

前回の記事に続いて、仕事探しのお話です。

仕事探しを決意したら、まず取り掛かるのがCV(履歴書)作成!

フランスのCVは、日本の履歴書と違って、決まった用紙はありません。

一方、遵守すべき決まりごとがいくつかあり、スーパー書類社会のフランス、そのルールを外すことは許されません。

 

オーソドックスなCVの書き方は、いろんなサイトで丁寧に説明してくれているのでそこへ譲ることにし、今回は私がビジネスフランス語講座で習い、自分の仕事探しで実践してみたコツをお伝えしたいと思います。

 

1.CVはA4一枚にまとめる!

個人情報から、学歴、職歴、資格等を含め、全ての情報をA4一枚にまとめます。

例外的に、年配の方などでアピールできる経験が豊富な人は2ページにわたってもOKの様ですが、一般的には1枚。

 

なぜなら、フランス人は忍耐強くないが故、A4二枚は長すぎて読めないらしい・・・!?(マジか!)

 

まあそんな噂の真相はさておき、人事担当者がCVを読むのに割く時間は平均40秒というデータも。

その短い時間で有用な人間であるとアピールするには必然的にエッセンスをコンパクトにまとめる必要が出てきますね。

 

あんまりだらだらしたCVになってしまうと「物事を要約する思考能力に欠ける」とみなされるケースもあるようです。

 

そうそう履歴書には「履歴書」と銘打つ日本との大きな違いといえば、CVの冒頭に「CV」と書かない事。CVを見てCVと分からないほど人事担当者はバカじゃない、っていうのが理由だそう(笑)

 

2.学歴・職歴は全部書かなくても良い!

経歴は全て網羅して書かなければならない日本式履歴書と異なり、フランスのCVでは、応募に際してアピールポイントになる経歴だけ記載します。

 

とにかくだらだらとしたものが嫌い(苦手)なフランス人。

ショップスタッフの求人対して事務職経験をアピールしても「は?」って思われて撥ねられるリスクがあります。

 

ふらんぽねーずの多くがフランスで職を探すときは飲食関係かショップ関係かな?と想像していますが、その際は仮に東京で華々しいOL経歴があったとしてもいったんさておき、今回の採用担当者が何を求めているかを考えて、それに合う経験をピックアップして載せましょう。

相手の求める情報を、ダイレクトに、がCVをうまく作るコツです。

 

・・・が基本なのですが、私がパン屋さんに応募した際、学生時代の接客バイト経験や新入社員研修でショップ勤務をしたことを強調しつつも、長く人事で勤めた経験やフランスでの通訳・翻訳経験も載せました。フランスでのディプロムや職務経験が全くなかったため、「込み入った業務も責任もって続ける能力がある」とアピールするのがその目的。

実際、その真面目さを買ってくれて今のお店で採用に至りました。とはいえ他の応募した会社はなしのつぶてだったので、このやり方が正解だったかどうかは正直何とも言えませんが、ご参考までに。

 

応募する職に対して有効であれば、フランスで受講した何らかの講座とか、ボランティア経験なんかを書くもの良いでしょう。

というわけで、相手の求めることとこちらの強みをバランスよく織り交ぜてトライしてみて下さい。色々なところに応募しつつ、反応を見て随時改定していくのも必要かもしれませんね。

 

3.プライベートな情報を載せることを恐れない!

日本でも同じかもしれませんが、

顔写真、年齢、既婚・未婚の別、子どもの有無・・・

といった情報は、フランスでもデリケートな感じ。

特に移民大国フランスでは、氏名や写真で移民であることが分かると採用されにくいなんて問題もあったり。

 

というわけで、結論から言えば、これらの情報は載せなくてもOKです。

 

でもね、私は写真を載せ、年齢、既婚、子なし、日本人(外国人)であること、全て書きました。

なぜなら、これらはデリケートであるからこそ、採用担当者が知りたい情報でもあるから。

こういう情報を伝えないまま面接に挑んでも、その辺が理由で落とされるとしたら、そんな企業はこちらからお断りだし、面接に賭ける時間もムダ。というわけで、全部書いてしまった方が自分にとっても相手にとってもシンプルなのです。

 

気になる顔写真ですが、フランスの履歴書では微笑み大歓迎 😛 

 

ただし、証明写真は写真屋さんで撮ってもらうようにしましょう。

照明はもちろん微笑み具合とか体の角度、写真のカットもキレイにやってくれます。

どんな職に応募するのかを伝えるとなお、それにふさわしく撮ってくれるでしょう。

私はその写真をスキャンしてデータ上でCVに張り付け、カラー印刷して使いました。

 

4.lettre de motivation(動機書)を忘れずに!

履歴書を提出する際に必ず付けるのがlettre de motivationと呼ばれる、志望動機書。

lettreとあるように手紙の体裁をとるこの書類は、CVで伝えきれないアピールポイントを載せつつ、その企業で働く熱意を伝えるのに使います。

これまた書式にルールがあるのですが、それは詳しく解説してくれているサイトに任せましょう。

 

記載する内容のポイントは、CVと重複しない事!

何度も書きますが、だらだらするのが嫌いなフランス人に対しては同じことを繰り返して書くのは厳禁です。

「○○大学で××について何年学び~」とか「○○のポストで×年の経験があり~」などはCVを読めばわかるのでこのlettre de motivationには書きません。

一方、

・チームワークを発揮して、上司・同僚と協力して仕事を成し遂げてきた

・コミュニケーション能力があり、顧客満足を高めてきた

・責任者として売上予算を与えられ、工夫して達成してきた

 

など、CVでの学歴・職歴の羅列からは伝えられない強みポイントをしっかり書きます。

 

5.最後に・・・必ず誰かに読んでもらう!

CV、lettre de motivationを書き上げたら、必ず身近なフランス人に読んでもらいましょう。

何はともあれ、スペルミスは致命傷。まずはこれを全て潰します。

そして、内容的にも分かりやすいか、うまくアピールできているかアドバイスをもらえたらなお嬉しいですね。

 

どの職に応募するかは言わずに書類を読んでもらって、「どんな職に応募すると思う?」と聞いてみて下さい。相手がうまく言い当てられたらいい感じに書類が作れている証拠。

 

というわけで、みなさんのフランス就活がうまく行きますように!

投稿者プロフィール

みきてぃ
ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。
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ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。

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