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仕事とは係活動のようなものである!?フランス人の仕事観

 

みなさんこんにちは。10月上旬に大洪水に見舞われたコートダジュールから、みきてぃです。今年はここ、去年はブルターニュやラングドックで洪水が多く、日本でも常に地震などに備えていたように、フランスでも天災に気を付けておく必要があるなとひしひしと感じている今日この頃です。

さて本日はふらんぽんでもアツい、フランス人の仕事観についてです。すでにマカロンやちーゆーが複雑怪奇なフランス人の仕事観の実態を報告してくれていますね。 

フランス人の残念な働き方にイライラする私ですが良い面もあるなって認めてます。

異国の地フランスで働く 心の平穏を得るために必要なたった1つのこと

 

私がフランスで初めて生活をしたのは、5年ほど前、ワーホリでのこと。スーパーでお客さんを放置してくっちゃべってるレジの人やら、市民をたらいまわしにする役所やら、お昼から16時まで休憩を取っちゃう個人商店を見て、日本との違いに度肝を抜かれたのを覚えています。日曜の午後に何気なく買い物に出かけたものの、どこもかしこも閉まっていた、とかね。

なんかコレ、何かに似てるな~?なんだろう?としばらく思っていたんです。そしてある日気づいたのは

フランス人にとって仕事とは、係活動のようなものである

かもしれない。

係活動といえば小学校でありましたよね。花係とか生き物係とか図書係とか。

みんなが一つ選んで何かしらやることになってるアレ。花係を選んだからと言ってそれが本当にやりたいこととは限らないし、時々忘れちゃったり、出来なければ誰かが助けてくれたり、別に叱られることもなく、お休みの間は気にもかけない・・・。

その中でも何かの拍子に本当にやりたいことに出会うきっかけになる人もいるし、みんなをまとめる立場になる人もいる。

・・・と、モノプリのレジのお姉さんを見て、あぁまさにこれじゃない!?って思ったわけです。

社会の暗黙の了解で「仕事はすべし」って事になってるし、そもそも生活費が必要だし、だから一つ選んでとりあえずやってるけど、必ずしも情熱をもってやってるわけじゃないし、全力で改善に取り組んだりも別にしない感じ。バカンスはしっかりとって、その間業務がストップしたとしても、バカンスなんだからこういうものだと自分も周りも納得。

彼らの仕事っぷりを見ていると、どうもそんな感じがするのです。

フランス人って、幸せな人たちだよね

これはとある日本人の友人の発言。

正直言っちゃえば、このくらいの緩さで仕事をしていたら、特にメンタル的にずいぶん楽だと思います。ただ、日本では(ほかの国でも?)こんなテキトーな考え方はなかなか許されないのが現実です。そこへきて、フランスでは「こんくらいでいいか」ってことになっている。この緩さが社会的に許されてるんだから、フランス人ってのはある意味恵まれた民族だよね。というのが彼女の解釈でした。

それを聞いて私も納得。日本のサービスレベルがめちゃくちゃ高いのは事実ですが、常に声を張り上げなきゃいけなかったり、笑顔や毎度のお辞儀が必須だったり、言葉遣い、お客様を敬う態度、お金の渡し方までキッチリしていなきゃいけないのを見ると、その裏ですり減っているのではないかと想像される従業員のメンタルが心配になったりします。

日本の企業で働いていた時は(まだ若かったこともあり・・・)「仕事とは自己実現の場である」とか思っていたのですが、フランスで生活するようになってからはそれだけじゃないよな、と感じるようになりました。もちろん仕事を通して自己実現ができるならそれはそれで素晴らしいですが、そうじゃないタイプが普通に受け入れられてもいいんじゃないかと。

そして、もう一つ思ったのは、フランスって女性の就業率が高いことで知られていますが、そりゃあこのくらいの割り切り感で働けるなら仕事もできるよなあ。変な義務感で残業三昧になることもなく(管理職は別のようですが)、気持ち的にへとへとになることもなく続けられるなら、悪くないわ。と。

なんかフランスでの働き方の方が健康的なんじゃないかと思い始めてきてしまったこの頃。もうすっかり楽な方楽な方へ流されている私です(笑)

その代わり、日本に来たフランス人はそのサービスの良さに毎回感動。なんだかんだ言っても、このお客様志向はやっぱり日本の強みであり魅力ですね。

投稿者プロフィール

みきてぃ
ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。
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ワーホリ、留学を経て仏人の夫と結婚、2012年からコートダジュールの小さな町に住んでいます。地中海生活という華やかな字面とは裏腹に、夫の同僚からは「君たちじいさんばあさんみたい」と評される質素でローカルな暮らし。食べることに情熱を傾ける私と夫、幼稚園児の息子の3人家族。現在はパリ第1大学・通信課程で学びつつ、近い将来翻訳を仕事にすることを目標に修行中です。

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